一般公開初日の3/18(土)に劇場で観た感想です。ストーリーのネタバレはありません。
- ①一言で言うと
- ②「シン」3部作の比較
- ③暗く孤独なオリジナルのイメージ
- ④劇場の様子
- ⑤PG12は少しだけ
- ⑥着ぐるみ感で自主制作&演劇感
- ⑦SHOCKERの知性と愛
- ⑧小物への拘り
- ⑨そして終盤
- ⑩おまけ
(ポスターの1つ)
①一言で言うと
- 賛否両論あるけど私は面白かった
- PG12で血しぶきシーンはあるけど最初だけ
- 子供向けヒーロー物を期待すると違うかも
- アクション大作ではなく、着ぐるみで人間が演じる演劇的な迫力
- オリジナル世界をうまく押さえた庵野監督世界の「自主制作」
②「シン」3部作の比較
超オタクな庵野氏なので全てオリジナル世界を深く抑えているけど違いは感じる。
③暗く孤独なオリジナルのイメージ
印象は世代でも違うと思うけど、私は小学生頃に観た初代(前半)のテレビと漫画で、拉致され改造人間にされた不条理、暗闇での蜘蛛男との格闘など、暗く孤独で泥くさいイメージなので、「V3」以降の決めポーズのスマートなアクションは違和感があった。
仮面ライダーは「サイボーグ009」や「デビルマン」や「タイガーマスク」のような「抜け忍物」でダークな「裏切者」なのだ。その点「シン・仮面ライダー」は初代のイメージをベースに、世代交代にも触れていて好感が持てた。
④劇場の様子
土曜の午後で満員だが高齢男性比率が高い(笑)。小学生は1割以下で、終わって喜ぶ子供は見なかった(やはり)。良かった、感動したとの声はちらほら。
特典の「シン・仮面ライダーカード」は袋の注意書きの通りネタバレで要注意です(ネタバレはカードの裏面です)。
⑤PG12は少しだけ
最初の戦闘シーンで血が飛び散るが、相手は悪役の戦闘員で、血以外のグロはなく、実はその後は無いので、「進撃」や「鬼滅」とかよりソフトな気もするし、ストーリー上の描写でもあり、保護者の判断は分かれそう。
⑥着ぐるみ感で自主制作&演劇感
これが最大の特徴では。ハリウッドSFXのように実写と特撮の差を見えなくする「リアルだが飽きやすい」映像ではなく、ライダーも怪人(オーグ)もヘルメットやスーツをいかにも着ている事を強調しまくって「自主制作や演劇風だが人間の演技が迫って来る」感じ。
ライダーは完全に変身しても首や髪が見えて防護服にもなってないが、これは庵野氏の学生時代の自主制作「帰ってきたウルトラマン マットアロー1号発進命令」も連想するし、変身後も人間との連続感がある。
もちろん「シン・ウルトラマン」の「いかにも人形」な飛行シーンと同じで、「いかにも着ぐるみ」はテレビシリーズへのリスペクト(というか庵野氏の拘り)もあるだろう。
そして最後は各役者の迫力勝負で、各怪人のキャラも異彩で、もはや小劇場で演劇を間近で観る感覚だ。主役陣は勿論、西野七瀬や長澤まさみもまた視たくなる強烈な印象だ。(軽いネタバレ?)
これをハリウッド大作な派手なアクションを期待して観ると「なにこのチープで悪趣味な映像の連続」になりそう。
⑦SHOCKERの知性と愛
オリジナルのショッカーは「世界征服を企む悪の秘密結社」だが、映画のSHOCKERはより個人商店風だし、多くの怪人が(アブナイ奴でも)それなりの知性と礼儀を持っているのがメフィラス星人みたいで今風かと。
ただの乱暴者集団ではないので、仮に思想に賛同すれば、正義は簡単に逆転してしまう怖さがある。そして狂気の裏には愛がある。これまた監督のショッカーや怪人への(偏)愛を感じる。
しかし秘密結社なのにヘルメット背面にSHOCKERロゴとは、ブランド名か製造物責任なのか。これも今風で面白い。
あと公式サイトでエンブレムがダウンロードできるのもイカれてる(笑
⑧小物への拘り
仮面ライダーのトレードマークの仮面(ヘルメット)、赤いマフラー、風を受ける変身ベルトを、話にうまく組み込んで印象的でした。観終わると、このアイテムはこれしかない、と監督に洗脳された感じだ。まぁマフラーが泡は不思議だけど。
⑨そして終盤
まさに演劇世界でエヴァみたい、そして予想通りの古典的エンドロールと、やっと流れるオリジナルの歌が良い。
⑩おまけ
・劇場で売ってたポップコーン。暴利と思ったらクリアファイル付き。
・しかしこれは本当の暴利では(笑
ちゃんと買った方もいるのも凄い。
【本気か?】『シン・仮面ライダー』を見に行ってなにより驚いたこと | ロケットニュース24
・最後に、過去に書いた庵野氏関連作品の感想ブログです。よかったら見てね。
(1)映画「シン・ウルトラマン」が「シン・ゴジラ」と同じ処と違った処 - らびっとブログ
↑は何故か↓で紹介してくれて、突然アクセス激増してびびりました(笑
(2)漫画「アオイホノオ」と「DAICON III オープニングアニメ」 - らびっとブログ
以上です。