2025/1/15(土)の16ミリフィルム上映会(多摩図書館)の6作品の感想です(最終更新 2025/11/16)。
(当日配布のパンフレット)

パンフ訂正
広報映画はPR映画や文教・教育映画とも呼ばれる企業などの宣伝や啓蒙用ですが、商業映画以上に情報や作品が保存されていないのが現状です。
上映作品は全て、会場のセミナールームと同じ建物内の多摩図書館の所蔵16ミリフィルムです。なお当日は事前準備では動いた16ミリ映写機が上映開始時に動かず、急遽図書館の技師の方に対応して頂き10分遅延で済みましたが、もし別会場なら冷や汗ものでした。
ゼロの発見
久里洋二のシンプルなキャラクターと作画で、古来からの色々な数字表記と比較してもインド発祥のアラビア数字は10個の文字だけで済み、ゼロを含むため計算が容易で世界に普及した話。ただフィルムは退色して赤く、話も説明調でちょっと長く、1960年代という時代を感じる。なお最後の実写に映る、埼玉銀行(現りそな埼玉銀行)の数百ボタンも備えた支店窓口端末や、センターの電算システムのパンチカード操作なども貴重でした。
(参考)貴重なのでリンク掲載させて頂きました
1963年6月21日公開(※試写日)
— 寺川マンホール (@terakawa_calf) 2025年1月17日
「ゼロの発見」パンフレット(埼玉銀行)
デザイン、レイアウト=山城隆一
イラスト=久里洋二
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埼玉銀行企画、アジア映画社製作によるアニメーション映画。来月以下の私設上映会で見られる予定https://t.co/fvVk6X4m37#クリヨウジの世界 pic.twitter.com/BXf90LNsVJ
埼玉銀行創立20周年作品のようです。
1963年6月21日上映
— 寺川マンホール (@terakawa_calf) 2025年2月15日
「ゼロの発見」完成試写会DM(埼玉銀行)
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当日会場にて「アニメーション映画ができるまで」という原画展をやっていると記載。裏面には「創立20周年」の記載あり#クリヨウジの世界 pic.twitter.com/wec16MatDS
株券のはたらき
キャラクターデザインの横山隆一も参加した「プラス50000年」のようなシンプルな絵柄で、株券の登場や証券取引所の仕組みを説明するが、こちらもフィルムは赤く退色で、ナレーションは「配分」とか硬い言葉が多く子供向けかは疑問でした。なお以下では「幻の教育用アニメ」とされていました(リンク先の作品リンクはリンク切れ)
図形の発見
古代エジプトではナイル川の氾濫後の土地測量で図形の研究が進み、日光の角度で地球の大きさを計算したターレス、風呂に入って王冠の金の不純度を見抜いたアルキメデスなど面白い話が分かりやすく続く。フィルムの状態も良かった。
以下の写真2枚目に「サイギン創立40周年記念アニメーション映画」と記載。
今回上映の6作品中、フィルム箱に作品資料の入っていたのは以下2作品でした。写りが悪いのはご容赦ください。
— 全国アニメーション総会東京大会(動画倶楽部) (@animesoukai_tky) 2025年2月15日
「図形の発見」 pic.twitter.com/FCR80b8jku
鉄ものがたり
台所で夜中には鉄(金属?)の食器達が踊りだし、人類の製鉄の歴史を振り返り、鉄が無ければ鉄道も船も街もできない、という真面目で一本調子な啓蒙アニメだが、いかにも初期の東映動画のフルアニメで、食器シーンも初期のディズニーやフライシャーのようなアニミズムも感じるので、旧東映ファンは一見の価値があるのでは。なお食器も時計も洋風だが、常に炊飯器も出るところは日本的。
おかしなおかしな星のくに
辻真先/芹川有吾/木村圭市郎/冨田勲と豪華スタッフで、貯蓄奨励アニメなのに時々上映されてWikipedia記事も作られているが、東映動画が「ガリバーの宇宙旅行」のような世界を「サイボーグ009」のノリでかなり強引に進める作品でファンが居るのも納得でしたが、残念ながらセリフは半分も聞き取れず。
福児と弓彦
大陸から渡来した乳牛や乳製品を朝廷の命を受けて守り育てる話で、日本の民俗的で陰影を感じる美術が美しいが、個人的には少し平坦にも思えた。なお作品クレジット上は「監督・絵コンテ:岡本忠成」のようですが、16ミリフィルムの箱内の当時の資料にも書かれておらず、良く判らない。
「福児と弓彦」 pic.twitter.com/w7picNPuDv
— 全国アニメーション総会東京大会(動画倶楽部) (@animesoukai_tky) 2025年2月15日
事前調査不備だったので、一部補正(追加)します。
— 全国アニメーション総会東京大会(動画倶楽部) (@animesoukai_tky) 2025年2月15日
・海を渡ってきた牛飼い少年 福児と弓彦/制作:エコー社,監督・絵コンテ:岡本忠成
※岡本さんは脚本を提供しただけだと思ってました。↑こんな情報、どこにも見つからなかった(プレスシートにも書いてない。実物のクレジットにしかない)。
(第1~6回の感想)
(動画倶楽部 予定と履歴)
以上です。