らびっとブログ

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アニメ「推しが武道館いってくれたら死ぬ」最終回

テレビアニメ「推しが武道館いってくれたら死ぬ」(2020年1~3月、監督 山本裕介、略称 推し武道)が12話で最終回になった。

 

岡山の地下アイドルグループ「ChamJam」の最下位メンバー舞奈と、その熱烈ファンの女性えりぴよのすれ違いを描くコメディー。

 

知人が関係してる話を知って見始めて、「舞奈」は「マイナー」の意味と後から教えてもらって気づいたけど、実は個人的には見続けられるか不安だった。

 

まずアイドルものは好きでない。大抵の作品は宣伝過多か逆に非現実的すぎるし、ダンスシーンは音楽や作画の出来が気になるし、CG多用は違和感があるし、そもそも大人がまじめに観るのは恥ずかしい。でも推し武道はリアルっぽい舞台で抑制の効いたコメディでたまに情緒的(いわゆるエモい)シーンもあり、えりぴよが暴走してもキモくならずにうまく描いてる。

 

次にマンガ絵なのに線が多くまつ毛をしっかり描く絵柄は生理的に拒否感ある。走りはゲームの「卒業」(1992年)あたりか。でもこの作品は端正な線で上品に描いているし省略もうまく、段々慣れてくると舞奈以外のメンバーの見分けもついてきた。

 

監督はテレビアニメ「ケロロ軍曹」(2004年~)でも原作の雰囲気を保って尺を膨らませるのがうまかったと思う。メイド喫茶であやに会う話も、原作のすっとぼけたテンポをアニメでも感じられた。

 

そして最終回。いままで不安を隠して皆をリードしていたセンターの五十嵐れおが後列組3人から逆に励まされ、えりぴよと舞奈の噛み合わないお約束の握手会は遂に舞奈から想いを伝える事ができ、そして最終回エンディングは二人のデュエットが流れて、画面には今まで見た事のないような温和なえりぴよと安心した舞奈の写真、でもやっぱり2人でハートができてないのが笑えるし、距離(物理)はあっても通じてる感じで、なんともうまい最終回だったと思うのでした。

 

おまけ。「めいぷる♡どーる」のメイは、眼のアップだけで迫力出して、舞台前にれおにダメージ与えたセリフも見返すとそれほど悪気なかったともとれるセリフで、微妙なバランスが良かった。単純に悪者出して主人公達に感情移入は安易だし、この程度の棘は乗り越えていかないですし。