らびっとブログ

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アニメ「魔女の宅急便」豆知識

アニメ「魔女の宅急便」(1989年、監督 宮崎駿)の軽めの豆知識3点。

 

 

題名の「宅急便」

 「宅急便」で黒猫のジジも出るけど、クロネコヤマトヤマト運輸)は元々は関係ない。昔の「シスコ王子」や映画「キングコング」みたいに広告用に企画された作品ではない。

 

まず「宅急便」はヤマト運輸登録商標(1979年登録)で、一般用語は「宅配便」。「セロテープ」と「セロハンテープ」みたいな関係ですね。

 

原作は児童書「魔女の宅急便」(1982年~、角野栄子)ですが、「宅急便」が登録商標とは知らなったようで、アニメ化の企画の際に問題になり、打診しに行ったら許可どころか逆にタイアップに発展したらしい。もしNGだったらアニメの題名は「魔女の宅配便」だったかも。

 

 

トイレシーン

 キキが朝トイレに行くシーンは、劇場初見で吹き出しそうになってしまったのを覚えている。というのは「宮崎ヒロインは、うんちもおしっこもしない」との表現が当時はアニメ誌やファンで広く普及していたので、本人がそれを気にしてわざわざ入れたとしか思えなかったので。

 

未来少年コナン」のラナ、「ルパン三世 カリオストロの城」のクラリス、「新ルパン三世」の「さらば愛しきルパンよ」の小山田真希など、純真で可憐だが芯が強い、いかにも男性から見た理想のお姫様。

 

ただ、宮崎作品以外でも、更には実写でも、トイレシーンなんて無いのが大半なので、宮崎キャラは不思議な実在感があるからこそ「でも非現実的だよね」とか言われるので、誉め言葉かも。

 

監督はあのシーンは思春期の女性が、と説明しているようですが。

 

 

ラストシーン

 あのラストシーンは原作にはない鈴木敏夫プロデューサーがそそのかして、監督が付けたらしく、制作時は議論があったといわれている。少女の生活や自立を描いた原作世界に、いかにも漫画映画クライマックスな宮崎ワールドをぶちこんで、自分の作品世界にしてしまう作家性が良くも悪くもすごいですね。

 

古くは劇場アニメ「ガリバーの宇宙旅行」(1965年、東映動画)で、若手動画マンだった宮崎駿がラストシーンを変えて、作品世界を最後にひっくり返してしまったことも有名ですね。こちらも宮崎美少女です(セリフは一言ですが)。